サラバ! 西加奈子 2014

感想。かんそう。カンソウ。

私は西加奈子の文字に対する愛情が好き。西加奈子の言葉が好きだ。

全冊読んでいるわけではいないから何とも言えないけどね。

今回サラバを読んだのはオイコノミヤで紹介されていたからだ。ていうか、オイコノミヤに出ていた西さんが思ってた人と違ってすごく魅力的な無邪気な人に見えたから。で、分厚くて上下巻2冊もある本を読むのは面倒だなあって思って手を付けていなかったサラバを読んでみることにした。家に西加奈子の本を置いておいてみたくて。

 

うーーーーーん。帯の文句にむかついた。なんか。そんな軽い内容じゃないじゃん。て思う。この本が日本の30代を救う。とか本気で思ってるのだろうか。というか、私にはじわっとくる部分はあっても号泣!とか、感動!とかそういう部分はなかった。長い分、感動は一気にやってこない。あれとこれとそれがつながってどんでん返し!一件落着!すっきり!感動!みたいなものでもない。ジワリ、ジワリと心のに何かが積もっていく。

量的には長い本だった。上巻は4時間、下巻も5時間くらいでたぶん読んだけど。一気に読みたい性分なのだ。でも、全然長さを感じなかった。一つ一つの表現が丁寧でいちいち誰かの気持ちが書いてあって。上巻はイベント的には何もない下巻の背景を書いたような感じだったけど、全然飽きなかった。匂いとか、景色がよくみえる。

信じるとはなにか、っていうのが大きなテーマなんだけど、それを象徴してるのが姉で。最後に自分を見つけていることにむかつく。わかる。(その気持ちは解決するわけだけど)

主人公と自分が重なって仕方なかった。下巻の最後の方とか自分のことでしかなかった。姉が見つけたものとして弟に幹だよ、軸、みたいなこと言うけど、それ、まさに私が探してるやつやん。なにさらっと見つけてくれとんねん。信じるってなんなん。すごく弟の気持ちがわかる。待っていたい。動きたくない。怖い。すべて人のせいにしてしまいたい。でもね、歩かなくちゃいけないんだって。止まっていてもわからないらしいよ。結局姉や弟が信じたものが自分なのか過去の時間なのか何なのかいまいちわからなかった。だから帯の言葉にも怒ってるんだと思う。下巻の4分の3読んだくらいから期待してしまった。自分が信じたくなるものが待っているんじゃないかなって。答えがどーーんって用意してあるんじゃないかなって。でもね、わかっていたんですよ、そんな薄っぺらいことはされないなって。「信じるものは自分でみつけないと」

西加奈子の話なんだろうなって思う。本当は「僕」は女性で、加奈子ちゃんで。さまざまフィクション加えたけど、身を削って、死ぬ思いで書いたんやろうな。自分はいきてる!!って叫んだんだと思う。さすがかっこいい

西さんのあの関西弁で読みたいな、って思う。あの軽快な感じが大事

 

もはやいつ書いたか覚えてないけど、下書きにあったから投稿しておこう

目に触れることでいきるものもあるさ